薬膳料理 中国漢方の知恵「医食同源」

薬膳料理

薬膳料理 この「薬膳料理」シリーズでは、「医食同源」の本場、中国の季節の薬膳料理や、旅先などで出会った素敵なお料理を皆様にご紹介いたします。
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薬膳料理「医食同源」 Vol.008

《中国で出会った食材&お料理 その2:キノコ鍋》

3月末に妻が雲南省昆明市へ行ってまいりました。昆明へは1月に続き、今回が5回目の訪問となります。
昆明は2月になると、草木の花が一斉に開き、春の到来です。
4月は初夏、5月になると蝉が鳴いてまさに夏!6月、7月の二ヶ月間は、南のタイやミャンマーから湿った空気が上ってきて雨季になります。

雲南省には、いろいろな名物料理がありますが、何といっても美味しいのがキノコ鍋です。キノコは、身体の免疫力をアップするので病気の予防に良いと、昆明の人たちの間では大変人気の食材です。
雲南省には野生のキノコが約800種類自生すると聞いていますが、そのうちのどの位の種類のものが食用になるのかなどについては、あまり詳しく知りません。

食用ガエル

昆明には、このキノコ鍋専門店が数十件集まる場所がありまして、初めて昆明を訪れた2006年(平成18年)5月も、そのうちの一軒でキノコ鍋を食べて参りました。

その時に食べたのは、烏骨鶏とスッポンを煮込んでつくったスープに、スッポン一匹分の肉をぶつ切りにして加え、煮立ったところで十数種類のキノコを次々と煮込んでいく、といったものでした。
一回に2~3種類ずつのキノコを入れて煮込み、程よいところで給仕の女性が各器に取ってくれて、鍋のキノコが空になったら次の2~3種類を加える、ということの繰り返しで食べたと記憶しています。
キノコを頂いた後は、白菜、豆腐、米の粉から作ったお餅などを入れて頂き、最後に鍋の中のスッポンとスープを味わいました。

キノコ鍋に入れる様々なキノコ

さて、今回妻が食べてきたキノコ鍋は、地鶏のスープをベースに、食用ガエル(写真1)を加え、キノコを順次鍋に入れて(写真2)煮込む(写真3)、というものだったそうです。
前回私が食べてきたものと同様、豆腐、野菜、お餅なども煮込んで食べたそうです。

これらのキノコ鍋の一番美味しい季節は、やはり雨季の6月、7月で、珍しいキノコなども含めてたくさんの種類が収穫され、数多く店頭に並びます。
雲南省でキノコ鍋を食べてみたい方は、是非とも雨季に合わせてご旅行を計画されるとよいでしょう。

キノコ鍋調理

また、日本でも最近はキノコの人工栽培技術が発達し、さまざまなキノコが比較的簡単に手に入るようになりましたので、ご自宅でキノコ鍋などを試されてみてはいかがでしょうか。
ただし、野生のキノコには毒のあるものも多いのでお気をつけ下さい。素人判断は大変危険ですので、お試しの際は、無理に野山で採取したりなどせず、店頭に並んでいるもので調理をして下さいますようお願いします。


イーリャン烤鴨

それともうひとつ、雲南省の名物にはイーリャンの烤鴨(ダックの丸焼き)があります。北京ダックよりはるかに小さく、渡り鳥の鴨くらいの大きさです。
余分な脂肪がなく肉質もやわらかく、大変美味しいです。(写真4)くらいのサイズで300元(日本円で四千五百円)です。

日本では北京ダックが有名で、ネギと味噌、そしてダックの皮を包餅(パオピン)に挟んで食べるのが普通です。しかし中国では、通常、皮も肉も両方味わいます。
私たちから見ますと、日本の中華料理におけるダックの食べ方は、ちょっと間違っているように思えます。多分、ダックの美味しい肉は、厨房の皆様が夕方にでも召し上がっているのでしょう!

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